『グラン・ブルー』。有名な映画なので期待して観に行ったらクソ映画だったでござる。
自閉症ダイヴァーの冗長な悲劇を見せられても時間の無駄でしかない。得るものが本当に何もない3時間だった。
脚本が異様に雑で、いろいろ唐突で呆れてしまった。正直海もそこまできれいではないし。4Kの意味があまりない。
地中海の景色撮っときゃなんとかなるだろ、それをフランス風悲劇でまとめりゃなんとかなるだろ、それだけ。
クソ映画というよりは「カス」という表現の方がしっくりくるかもしれない。本来であれば面白いもの、美しいもの、
そこから漏れたカスばっかりを集めて固めた3時間。それでいて「grand」を名乗っているのが実に滑稽な映画だった。
『大長編 タローマン 万博大爆発』。岡本太郎は好きなので(→2017.6.2/2022.10.22/2024.7.21)、期待して鑑賞。
開始2分であまりのつまらなさに呆れ果てた。意識高い系の自己満足。最低最悪、救いがたい寒さである。
ずっと説明ゼリフで解説、いや言い訳しているだけ。引用される岡本太郎の言葉は確かに正しいのだが、
それを連発して自己正当化する中身のない時間が延々と続く。ただただ虚しさだけが募る、本当に苦痛な時間だった。とにかく、寒い映画である。すべてが空回りしていてみっともないことになっているのに気づけない寒さ。
この映画、むしろ岡本太郎を逆らえない権威に祭り上げて喜んでいるだけだ。もはや宗教じみている。
それはかえって岡本太郎の嫌がることをやっているだけ、という事実に気づけない頭の悪さが救いがたい。
岡本太郎が望むのは自己の作品の再構成ではなく、各人にしかできないオリジナル作品を生み出させることであるはず。
あらゆる人々を挑発して芸術へと向かわせる、その媒介となることを彼はひたすら望んでいたはずなのだ。
しかし展開されるのは岡本太郎をただ崇め奉るだけの宗教。しかもレトロな雰囲気のノスタルジーに頼っている。
クリエイターとして、オリジナリティのかけらもないもので喜んでいることを恥ずかしいと思わないのか。恥を知れ。なお、タローマンの動きは初代の映画泥棒みたいでお見事。でも褒められるのは本当にそこだけ。最低最悪。クソ寒い。